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砂漠緑化アラブでの砂漠緑化

工事概要

本工事は、アラブ首長国連邦の首都アブダビから西南方向へ250kmの砂漠において農業生産のための設備として行うものです。(7m間隔で植林し、その日陰で農業生産します)
環境調査から地下水の調査、分析、テスト、測量及び潅水施設の設計、技術者の派遣による潅水設備の設置、監督試運転役務の提供、樹木の植付け及び管理などを行います。

契約相手国 アラブ首長国連邦
工事内容 砂漠植林工事
工事期間 1979年4月〜1985年12月
植栽数量 第1期植林地 カレガ地区 300ha
第2期植林地 ガヤティ地区 400ha
第3期植林地 アルザアバ地区 300ha
第4植林地 西部リジョン地区 400ha
アルゴン地区等 600ha

植栽前状況

地理的には、北緯26°にあり、ほぼ日本の宮古島付近に相当します。年間降雨量は、平野部50~100mm、山岳部100~200mm、気温は冬10度~25度、夏20度~55度となり、世界で最も高温地であると言われています。

フェンス設置工

テクニカルレポート(計画書)に従い、測量し敷地を5ブロックに分割しました。
ラクダ等の家畜、ウサギ等の野生動物による食害から樹木を守るため、各ブロックの周囲に有刺鉄線、金網等でフェンスを構造します。

井戸工事

25haにつき1本の割合いで深井戸を掘ります。1本の井戸で5000本の樹木に水を供給するため、その供給能力は500リットル/分が要求されます。井戸水といっても淡水が出るわけではありません。16本の井戸水の塩分濃度は6000ppm~3000ppmであり地下水の汲み上げが進むにつれてその濃度は高くなっていきます。

配管工事

8万本(400ha当り)の樹木1本毎に潅水するために、地表部にはドリッパーラインを毛細血管のように設置します。これに水を送るために、主管、副主管、枝管と給水ネットワークを組立て砂中に埋設します。枝管より7m間隔で、約70mのコイルドリッパーラインを地上に引き出します。コイルドリッパーラインは曲がりくねらせ、ドリッパーが植栽位置からはずれないようにします。

ナーセリー

苗木はオアシスのある、生育環境の良い所で育てます。約50cmに育った時点で根切し、その後発根を確認してから現場に移送します。現場に搬入された苗木は、仮設ナーセリーに おいて、現場の井戸水に十分適応させる必要があります。

植栽状況

植付は夜間作業になります。植付られた樹木は、弊社独自のツリーガードと呼ばれるプラスチックネットで囲み、強風、砂嵐、強烈な紫外線から樹木を守ります。

植栽 その後の成長

数年後、樹木はしっかりと成長しています。 塩分濃度の高い井戸水を使用するため、地表に析出し膜化した塩分の除去や、ドリッパーの目詰まりをチェックすることが管理にとって、最も重要な作業となります。